「良い言葉を語りなさい」  07.11.25
                  ヤコブ手紙3:1〜12

 「隣人について偽証してはならない」という十戒の言葉が、
神さまから与えられています。この言葉は、このように解説
されてきました。
 「私がだれに対しても偽りの証言をせず、だれの言葉をも
曲げず、陰口や中傷をするものにならず、誰かを軽率に断罪
するようなことに手を貸さないこと。かえってあらゆる嘘や
ごまかしを悪魔の業そのものと裁判やあらゆる取引においては
真理を愛し、正直に語り、告白すること。さらに、隣人の栄誉と
威信とを力の限り守り促進するということです。」(ハイデルベルク
信仰問答)
 神さまは、人が言葉で罪を犯すことをご存知です。いつの
時代の人も、罪を抱えるゆえに、悪い噂や悪口を好む傾向を
持っているのです。聖書は、「わたしたちは皆、度々過ちを犯す
らです。言葉で過ちを犯さないなら、自分の全身を制御できる
完全な人です」と言い、舌(言葉)を制御することの難しさを
告げます。
 私たちのちょっとした言葉が、森を燃やしてしまうように、人を
追い込み、打ち倒すような大きな結果を生むことがあることを
告げます。
 「偽証してはならない」との言葉を通して、自分の言葉の罪を
省み、悔い改めることが迫られています。
 「聞く人に恵みが与えられるように、その人を作り上げるのに
役立つ言葉を、必要に応じて語りなさい」(エフェソ4:29)とあります。
 言葉においても「自分のように隣人を愛する」ことを覚えたいの
です。また、自分が「神にかたどって造られた人間」に向き合って
いることをいつも覚えていたいのです。
 主イエスは、真実な証人であられます。すべての罪をご存知の、
私たちの罪の証人です。
 その方が十字架にかかってその罪を取り除いてくださいました。
 従って、私たちの罪が取り除かれていることの証人でもあられます。
 その方は、弁護者として私たちのことを神にとりなしてくださいます。
 そのような主イエスに心を向けることで、良い言葉を語る者へと
少しずつ変えられていくのです。